『東洋医学』という言葉を聞いたことはありますか?
CMやラジオ、薬局などで耳にすることが多いと思います。近年注目される医学で漢方や鍼灸、按摩やツボ押しといった東洋で発達した医療のことです。
そもそも、東洋医学とは何なのか?ご存知の方は少ないのではないでしょうか?
私たちが普段病院にかかるとき、お医者様に症状を伝えてその患部を診察して治療法を検討していきます。これは『西洋医学』に分類され、主に欧米で発達した医学の考え方となります。東洋医学は、症状から患者それぞれの体質や生活習慣、体形など様々な要素を考慮しからだ全体を整えて治療していこうという考え方をします。そのため、予防に重点を置き体の不調を改善・防いでいこうという治療が多いです。
東洋医学には様々な要素が含まれます。
今回は数ある要素の中の【気】についてお話します。
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≪人体に流れるものは血と【気】≫
人の体には気が巡っています。東洋医学ではこれがうまく回らないと様々な不調をきたすと考えられているのです。呼吸一つでも、浅い呼吸や不規則な呼吸は気が正しい巡りをしていないため起きていると考えられます。
そして気の通り道のことを【経絡(けいらく)】といいます。この経絡を整えてあげることで気の巡りが改善され、身体の不調を改善することができるのです。
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≪【気】を流すには?≫
ではどうやって整えてあげるのか。呼吸法を変えることでも整えてあげることができますが、わかりやすいのはストレッチです。身体をゆったりと動かしてあげることですっきり感も体験できるのでいくつかご紹介します。
~心経 不眠・不安・気分の落ち込み~
- 足を腰幅、両手も大きく開く
- 小指を前にしながら押し出すように胸を開く
- 二の腕の裏側を上に向けるように、腕をねじる
※心臓を意識し、小指の先からわきの下、腕の前面へのラインも意識する
~膀胱経 腰痛・冷え性・生理不順~
- 足を前後に開き、後ろ足は曲げ、前足は膝を伸ばした状態でお尻を後ろに突き出す
- 桃の付け根を両手で押さえながら、ゆっくり骨盤を後ろに引いていく
- 両方のつま先・かかとが浮かないようにする
※背骨からもも裏へのラインを意識する
~大腸経 便秘、気分の落ち込み~
- 足を閉じ、親指と人差し指でピストルの形を作る
- 背中を丸め、腕の付け根を内側にねじっていく
- 親指と人差し指の間を大きく開いて人差し指に意識を向ける
※人差し指から腕のうえ、肩の後ろへ上がるラインを意識する
いかがでしょうか?
ラインを意識することから始められるので「これならすぐできる!」と思う方は多いと思います。
これは経絡を刺激するストレッチのほんの一部なので、ほかにも様々なストレッチがあります。
症状や悩み、体質によっても刺激の仕方が変わってくるのです。
もしかしたらこういったストレッチよりも、ツボ押しやしっかりとした運動のほうが体に合う、という方もいらっしゃるかもしれません。
そういったそれぞれの個性に合わせて症状や体質の改善を試みるのが東洋医学なのです。
まずはできるセルフケアからやってみませんか?
自分を大切に、体をいたわってあげましょうね(*^^*)